函館から札幌まで車で移動しようとすると、最初に気になるのは「何時間かかるの?」「高速道路は使うべき?」「途中で休める場所はある?」という現実的な不安です。
地図上では同じ北海道内の移動でも、函館〜札幌はかなり本格的な都市間移動。高速道路中心なら約310km級、一般道中心でもルートにより約250〜280km前後の長距離ドライブになります。
移住を検討しているフリーランスの方にとって、この「拠点間の移動距離」を体感しておくことは非常に重要です。仕事の打ち合わせや資材の調達、あるいは気晴らしの旅。北海道での暮らしは、常にこの広大な距離との付き合いになります。
この記事では、函館出発目線で、高速道路を使うパターンと高速道路を使わないパターンを分けて整理します。距離・所要時間・高速料金・ガソリン代・休憩ポイント・冬道リスクまで、移住下見や帰省、取材旅で使える“都市間移動としてのリアル”を見ていきましょう。
車掌ツヨシ「ムムッ!今日の停車駅は“函館から札幌まで車移動の現実”ですな!気合を入れてハンドルを握りますぞ!」



「そだね〜、北海道の距離感は地図だけじゃわからないっしょ〜。焦らず安全運転で行くのが一番だね〜」
函館→札幌は“近そうで遠い”都市間ドライブ


函館と札幌。どちらも北海道を代表する魅力的な街ですが、その間を移動するには、本州の感覚とは少し異なる「距離の捉え方」が必要になります。
まずは全体像として、ルートごとの距離感と所要時間の目安を把握しましょう。
高速なら約310km、一般道なら約250〜280km前後
函館から札幌まで車で向かう場合、高速道路を使うかどうかで距離と時間の感覚が変わります。高速道路中心のルートではおおむね約310km前後、無料道路・一般道優先ルートでは約250〜280km前後が目安です。
ここで注目したいのは、実は一般道を通るほうが総走行距離は短くなるケースがあるという点です。国道5号線を北上するルートは、大回りをする高速道路よりもショートカットになる場合があります。


函館を出て七飯方面へ進むと、少しずつ市街地から北海道らしい広い景色へ変わっていきます。
しかし、函館駅前の道路標識には札幌まで「282km」と示されている通り、実際には300km近い道のりであることを覚悟しておく必要があります。信号や市街地走行を含めると、所要時間は高速道路より長くなりやすいのが特徴です。
| ルート | 距離感 | 所要時間の目安 | 向いている人 |
| 高速道路中心 | 約310km前後 | 約4時間半〜5時間半 | 早く札幌へ着きたい人 |
| 一般道・国道5号中心 | 約250〜280km前後 | 約5時間半〜7時間 | 高速料金を抑えたい人 |
| 寄り道重視ルート | ルートにより変動 | 半日〜1日 | 観光や休憩も楽しみたい人 |
「距離が短い=楽」ではないのが北海道ドライブの奥深いところです。
高速道路は時間を読みやすい一方、単調な景色が続くため眠気との戦いになります。一般道は高速料金を抑えられますが、運転の集中力と時間の余裕が必要になります。
よくある誤解は「北海道内だから気軽に行ける」
函館と札幌は、同じ北海道内の「お隣さん」のようなイメージを持たれることがありますが、実際は東京から静岡・浜松あたりまで、あるいは大阪から岡山手前くらいまで移動するスケール感に近いです。
そのため「少し頑張ればすぐ着く」と感じて出発すると、途中で予想以上の疲労に驚くことになります。
特に、函館市街地から主要道路へ出るまでの移動や、札幌到着後の市街地走行、駐車場探しまで含めると、実質的な拘束時間はさらに長くなります。日帰りも不可能ではありませんが、札幌で仕事を済ませてその日のうちに函館へ戻るようなプランは、運転に慣れていない人にはかなりの負担です。
移住下見でこのルートを走るなら、ぜひ「移動そのものをコンテンツ」として楽しむ余裕を持ってください。道中の道の駅や景色の変化を知ることで、北海道で暮らすことの解像度がぐっと上がります。



「ムムッ!函館と札幌、同じ北海道だから近いと思ってましたな!隣町に行く感覚で準備してましたぞ……。」



:「ツヨシさん、それ北海道あるあるの距離感ミスっしょ〜。300km弱は立派な小旅行だね〜」
高速道路を使うパターン・使わないパターン


具体的に「高速利用」と「一般道利用」でどれくらいの差が出るのか、コスト面と利便性の両面から深掘りしてみましょう。
高速道路を使うルート|時間を読みやすく、長距離移動向き
函館から札幌へできるだけスムーズに移動したい場合は、高速道路を使うルートが基本です。函館新道から道央自動車道を経由して、札幌方面へ北上する流れになります。
高速道路中心のメリットは、信号が皆無で速度が安定し、到着時間が読みやすいことです。特に取材の約束があるフリーランスの方や、冬場に少しでも除雪の行き届いた道を走りたい人にとっては、第一の選択肢となるでしょう。
| 項目 | 目安 |
| 距離 | 約310km前後 |
| 所要時間 | 約4時間半〜5時間半 |
| 高速料金 | 約6,120円(ETC休日割引時:約4,280円前後) |
| ガソリン代 | 約2,600〜4,400円前後 |
| 向いている人 | 早く着きたい人/到着後に予定がある人 |
高速道路を利用する場合、片道で約9,000円〜11,000円程度のコストを見込んでおく必要があります。また、道央道ではインフラ維持のための工事が頻繁に行われます。
2026年5月から7月にかけては、道央道の函館側各区間で順次夜間通行止めが予定されており、22時から翌朝5時までは通行できません。夜間の移動を考えている場合は注意が必要です。
高速道路を使わないルート|距離は短めだが、時間と体力が必要
一方で、高速料金を節約したい、あるいは道中の景色をじっくり眺めたいという場合には、一般道(主に国道5号線)を走るルートがあります。この場合、最短ルートを選べば走行距離は約250〜280km前後と、高速道路よりも短くなるケースが多いです。
最大のメリットは、何といっても高速料金が0円であることです。浮いた予算を現地の美味しい食事や温泉に回すことができるのは、旅を楽しむフリーランスにとって大きな魅力。また、ガソリン代も走行距離が短い分、2割程度抑えられる可能性があります。


旅の恒例で、森のラッキーピエロによってから札幌にゆっくり向かいました。
| 項目 | 目安 |
| 距離 | 約250〜280km前後 |
| 所要時間 | 約5時間半〜7時間 |
| 高速料金 | 0円 |
| ガソリン代 | 約2,300〜3,800円前後 |
| 向いている人 | 費用を抑えたい人/寄り道したい人/時間に余裕がある人 |
一般道の魅力は、大沼公園や長万部の「かにめし」など、途中の町の名所に立ち寄りやすいことです。


洞爺湖・中山峠などを経由して札幌に入る場合は、天候や路面状況の影響をダイレクトに受けます。
4月末でしたが、まだ中山峠には雪が・・・


節約目的で下道を選んでも、激しい疲労で翌日の仕事に支障が出ては本末転倒ですので、自身の体力と相談して選びましょう。
高速あり・高速なしの比較
改めて、両パターンの特徴を整理してみましょう。
| 比較項目 | 高速道路を使う | 高速道路を使わない |
| 距離 | 約310km前後 | 約250〜280km前後 |
| 所要時間 | 約4時間半〜5時間半 | 約5時間半〜7時間 |
| 高速料金 | 約6,120円 | 0円 |
| ガソリン代 | 約2,600〜4,400円前後 | 約2,300〜3,800円前後 |
| 疲労感 | 比較的少なめ | 大きくなりやすい |
| 時間の読みやすさ | 読みやすい | 読みにくい |
| 寄り道 | しにくい | しやすい |
| おすすめ | 初心者・冬道不安・予定あり | 春〜秋・時間に余裕あり |
初めてこの区間を走るなら、まずは「高速道路あり」を基準にし、慣れてきたら「行きは一般道、疲れる帰りは高速」といった使い分けを検討するのが賢明です。



「ズコー!一般道のほうが距離は短いのに、時間は1時間以上も余計にかかるんですな!不思議な現象ですな……。」



「そだね〜、北海道は信号が少ないとは言っても、街中や峠道はスピードが落ちるっしょ〜。“走りやすさ”が時間を作るんだね〜」
ガソリン代・休憩・出発時間で“きつさ”は大きく変わる


長距離ドライブの「きつさ」を軽減し、コストを最適化するためには、事前のシミュレーションが欠かせません。
ガソリン代は高速あり・なしで少し変わる
北海道のガソリン価格は、輸送コストの関係で都心部より高めになる傾向があります。2026年現在の北海道平均を170円/L台として試算すると、ルートによるガソリン代の差は以下の通りです。
【高速道路利用時:約310kmで試算】
- 燃費12km/L:約4,386円
- 燃費15km/L:約3,519円
- 燃費20km/L:約2,635円
【一般道利用時:約270kmで試算】
- 燃費12km/L:約3,825円
- 燃費15km/L:約3,060円
- 燃費20km/L:約2,295円
一般道はルートによりますが、基準となる270km程度の走行であれば高速利用時よりガソリン代は安く済みます。ただし、峠道での加減速が多いと燃費が悪化します。
逆に高速道路は距離は伸びるものの、一定の速度で走り続けられるため低燃費を維持しやすいという側面があります。最新の価格情報は、資源エネルギー庁の調査などを参考にしてください。
休憩ポイントは先に決めておく
函館から札幌へ向かう場合、休憩計画が疲労感を左右します。
単なるトイレ休憩だけでなく、フリーランスとしては「Wi-Fi環境があるか」「PCを広げられるか」といった視点も重要かもしれません(ただし、基本はしっかり休むことを優先しましょう)。
| エリア | 使い方・特徴 |
| 大沼公園周辺 | 出発直後の調整地点。美しい景色で心を整える |
| 八雲・噴火湾方面 | 海が見えるパノラマパークなど、リフレッシュに最適 |
| 長万部周辺 | 中間地点の要所。「かにめし」などのグルメや給油に |
| 洞爺湖・登別方面 | 時間に余裕があるなら温泉に浸かる寄り道も |
| 札幌手前(恵庭など) | 最後の休憩。市街地の渋滞に備えて一息つく |
休憩は「疲れてから」ではなく「疲れる前」に取るのが鉄則です。1時間半〜2時間に1回、15分程度の休憩を挟むだけで、札幌到着時の疲労度が劇的に変わります。
おすすめは朝出発・昼〜午後到着
最もリスクが低く、快適に移動できるタイムスケジュールは、朝7時〜8時頃に函館を出発し、お昼過ぎに札幌に到着するパターンです。
- 7:00出発 → 12:00〜13:00着: 最も安心。札幌でランチを楽しむ余裕があり、冬場でも明るいうちに着けます。
- 9:00出発 → 14:00〜15:00着: 観光なしの純粋な移動なら現実的。
- 13:00出発 → 17:30〜19:00着: 冬は到着時には真っ暗。視界が悪くなるため、運転の難易度が上がります。
特に冬道の運転については、北海道警察も「急加速・急ブレーキ・急ハンドルの回避」を強く呼びかけています。冬は通常より1〜2時間多く見積もり、ホワイトアウトなどの可能性も考慮して無理な計画を立てないことが、移住後の「北海道ライフ」を長く楽しむ秘訣です。



「フムフム。休憩なしでノンストップで行けば、その分仕事の時間が増えると思ってましたな!」



「それは到着前にツヨシさんの集中力が切れて、ズコー!ってなるパターンっしょ〜。休みも仕事のうちだね〜」
要点まとめ


- 函館から札幌までは、高速道路中心で約310km、一般道中心で約250〜280km前後の長距離。
- 函館駅前の標識では「282km」と示されており、一般道でも300km近い移動となる。
- 所要時間は高速利用で4.5〜5.5時間、一般道で5.5〜7時間が目安。
- コストは高速代+ガソリン代で片道1万円前後。一般道ならガソリン代(3,000円前後)のみに抑えられる。
- 冬道は通常より1〜2時間の余裕を持ち、明るい時間帯の移動を推奨。
函館→札幌の車移動は、ただの移動ではなく、北海道の広さを体で知る貴重なルートです。高速を使えば効率的に移動できますが、一般道で寄り道しながら進む旅もまた、北海道のリアルを照らしてくれます。
移住下見や取材旅では、目的地に早く着くことよりも「安全に着いて、その後の活動にエネルギーを残すこと」を優先して計画を立ててください。
編集後記
函館から札幌まで車で走ると、北海道の“広さ”は単なる数字ではなく、五感で感じる「体感」として蓄積されていきます。
地図の上では一本の細い線に見えても、実際に走ってみれば、噴火湾沿いに広がる青い海、峠を越える際の緊張感、そしてふと立ち寄った道の駅で飲むコーヒーの温かさがあります。フリーランスとして場所を選ばずに働く暮らしを目指すなら、この「移動の質感」を知ることは、どの統計データよりも価値があるはずです。
目的地に着くまでの長さも、適度な疲れも、すべては北海道という大地を理解するための大切なプロセス。次にハンドルを握る時は、ぜひ車窓に広がる「暮らしの風景」も一緒に味わってみてくださいね。